2023/02/03
男性特有の病気として、前立腺がんというものがあります。前立腺がんを発症する人の数は、1年間でおよそ4万人以上と言われており、そのうちの1万人が毎年死亡しています。男性のうちの16人に1人の割合で一生に1度は前立腺がんを発症すると言われている病気で、近年注目されているものとなっています。将来的には2020年ごろまでに患者数が1995年当時と比較して、およそ6倍の患者数に達すると予想されていて、壮年男性にとって最も脅威となっている病気と言えます。
前立腺がんを早期に発見するためには人間ドックを受診することが効果的となっていて、メンズドックなどのコースも登場しています。人間ドックのメンズドックでは、前立腺がん検診を定期的に受けることよって、死亡のリスクをおよそ4割減少させることができるというデータが出ています。前立腺がんの予防のために人間ドックの受診を推薦できる人は、夜間にトイレのために目が覚めてしまう方や、尿切れが悪い方、家族の中にがんになった人がいる方などになります。一般的には通常行われる人間ドックのコースに、前立腺疾患を調べることができる検査が加えられているものがメンズドックに多い傾向があります。
前立腺がんを調べるためには、PSAという前立腺特異抗原という腫瘍マーカーを使用する検査が行われます。PSAの数値が高くなることで前立腺がんを発症している確率が高いと判断されますが、前立腺肥大症や前立腺炎などの病気の場合には基準値を超えた結果が出るために、基準値を超えたときには精密検査が必要になります。